マクロビオティックでの陰陽食品
ここではマクロビオティックの観点から体を温める食品冷やす食品についてお話します。
体を温める性質のある食品を陽性食品、冷やす性質のある食品を陰性食品と言います。
陰性食品と陽性食品
南の国で穫れるバナナやパイナップルは陰性食品、夏にできるナスやトマトも陰性食品です。春に延びゆくたけのこや山菜、水分が多いスイカやなしなどの果物も陰性食品です。
体を冷やさない果物はりんごや柿、ただし柿は干し柿にすると陰性になります。地面に向かって伸びていくごぼうやにんじんは陽性食品ですが、おなじく地面の下にできるのにカリウムが多いじゃがいもは陰性です。
海藻はおおむね中庸(真ん中)ですし、玄米や全粒粉の天然酵母パンなどは中庸です。
陽性の強い肉の中でもよく動き体温の高い鶏肉は極陽です。
調理法による陰陽変化
煮たり焼いたり干したり熟成させたりすると食品は陽性に傾きます。
だからアジの開きや塩サケはしっかり体を温めます。
一番陽性の強い調理法は熱をいっぱい加えた黒焼き。
鉄火味噌や黒焼き梅干し、黒焼き玄米などは極陽性です。
黒焼きの次に陽性化の強い調理法は揚げ物。
陰性のジャガイモですが、油で揚げて塩をまぶしたポテトチップスは陽性です。
ただし、化学調味料は極陰性ですので食べるなら無添加のものをおすすめします。
生野菜は陰性で体を冷やしますが、温野菜にすれば大丈夫。
大切なのは中庸を保つこと
なんか陰性食品って悪者のような気がしますが、そんなことはありません。
私たちの体は陰性に傾いても陽性に傾いてもいいことはありません。
ベストなのはセンター〔中庸)を保つこと。
そして世のなかで一番体を冷やすのは食品そのものではありません。
それは、食品添加物や化学調味料、そして白いお砂糖。白砂糖は食品ではなく薬だと思っています。
そして、最近では電磁波がかなり体を冷やすと言われてきています。
電磁波を浴びるリスクを減らし、添加物や砂糖に気を付けること。
食べもの温活は、まずそこからスタートします。
マクロビオティックって、なあに?
陰陽調和(いんようちょうわ)
東洋の伝統的な世界観「陰陽」は、マクロビオティックの考え方の柱となるもの。
陰と陽は反対の力でありながらも、お互いを引き合い、助け合って、どちらも欠くことができません。
この考え方を食べ物にあてはめると、体を締めるものは陽性で緩めるものは陰性、またあたためるものは陽性で冷やすものは陰性です。
暑い季節には陰性の食べ物、寒い季節には陽性の食べ物が向くなど、体の健康を保つには陰陽のバランス、調和が大切という考えが基本になります。
一物全体(いちぶつぜんたい)
「一つのものを丸ごと食べる」という意味。
野菜なら皮、根、種も含め丸ごと食べましょうということです。全体を丸ごと食べることでバランスがとれ、栄養学などでは分析できない、特別の働きが期待できます。
丸ごとといっても、米なら籾殻ごと食べるのは無理ですね。
玄米がベストですが、胚芽米や分搗き米でもいいのです。
穀類は精白したものでなく、小麦粉なら全体を使った全粒粉を使います。
例えば玄米は土にまけば芽が出ますが、白米は腐ってしまいます。
それほど玄米は生命力があふれています。
魚も、丸ごと食べられる小魚を中心に。大きな魚はたくさん食べないほうがいいでしょう。
身土不二(しんどふじ)
「身体(身)と環境(土)は切り離せない(不二)」という意味です。身体は食べ物を含めさまざまなものを自然の環境からとりいれています。
人がその環境になじみ、健康に暮らしていくには、その土地、その季節にあった食べ物をとることが大切になります。
でとれるものなら理想的ですが、できるだけ国産の食べ物を、旬の時期に食べるようにしまし住んでいる土地でとれるものなら理想的ですが、できるだけ国産の食べ物を、旬の時期に食べるようにしましょう。
世界各地からあらゆる食べ物が集まり、冬でもきゅうりやトマトなど夏野菜が食べられる時代だからこそ、しっかり選ぶことが必要ですね。