東洋医学で今すぐチェック!6つの冷え症って?

〜自己診断チェックリスト〜

「冷え」は、体にさまざまな不調を起こします。東洋医学の視点から6つの体質のタイプをあげました。一番多くあてはまる項目があるタイプが、あなたの現在の体質で「冷え」の原因です。一度自分でチェックしてみましょう!

気虚(ききょ)

  • 手足がだるい
  • 疲れやすい
  • 気力が出ない
  • 食欲がない
  • 貧血ぎみ
  • 顔色が青白い
  • 声が小さい
  • 胃下垂ぎみ
  • やせ型

■気が足りない「気虚」の人は・・ 気とは、目に見えない力、エネルギーです。顔色が青白く、ひょろりとしていて、見るからに疲れている感じで、気持ちも減退していて、活発に乏しい人です。すぐに風邪をひいたり、花粉症などのアレルギー症状が現れやすくなったりします。

■気虚の人の養生法 1日のスタートを切る朝食がエネルギーのもとです。気を補うには、きのこを取り入れましょう。また過労や睡眠不足を減らし、日常生活から変えていくことが大切です。

気滞(きたい)

  • 頭が重い
  • のどに何か詰まった感じ
  • 胸が痛む・苦しい
  • めまいがする
  • 息がよく吸い込めない感じ
  • おなかが張る
  • 落ち込むときがある
  • なんとなく不安な感じ
  • 肩や背中が張る
  • 不眠への負担でますます眠れない

■気がとどこおった「気滞」の人は・・ もんもんとして気がめいり、気のめぐりが悪くなってバランスを崩します。主に自律神経系の緊張やコントロールができなくて不安定な状態。ストレスを感じると、みぞおちやあばら骨のあたりが張ることがあります。

■気滞の人の養生法 一番の問題はストレスです。自分に合ったリラックス方法を見つけ、生活の中に取り入れること。不規則な生活や極度の緊張は避けましょう。

気逆(きぎゃく)

  • カーっとほてることがある
  • スーッと冷えることがある
  • 動悸がすることがある
  • 頭痛がある
  • ゲップがよく出る
  • 不安感に襲われる
  • 汗をかく
  • 焦燥感に襲われる
  • イライラして不眠になる
  • ヒステリーを起こす

■気が逆上している「気逆」の人は・・ 感情が激しく、いつもイライラ気味です。気は、ふつう上から下へ流れますが、このタイプは下から上に逆流してしまい、冷えのぼせのようになります。また頭痛、めまい、動悸、激しい咳、呼吸困難、吐き気や嘔吐、ゲップなども挙げられます。

■気逆の人の養生法 頭に気が溜まってしまい、スムーズに体内に流れないことが問題です。おすすめは軽い運動。アルコール、香辛料などの摂りすぎは、エネルギーの逆流を促進してしまいます。

血虚(けっきょ)

  • 肌が乾燥している
  • 爪が割れやすい
  • 不眠がち
  • 抜け毛切れ毛が多い
  • 集中力がない
  • 青あざができやすい
  • こむらがえりを起こしやすい
  • 月経の量が少ない
  • ささくれができやすい
  • 唇が荒れやすく、リップクリームを常に持っている

■血が足りない、薄い「血虚」の人は・・ 「血虚」の血とは血液のことで、女性の場合は月経があるため不足しがちです。血の働きも弱いため、貧血の傾向やめまい、しびれやけいれんなどの症状も現れやすいです。体の動きも悪く、いつも血色がさえません。

■血虚の人の養生法 女性は特に月経中と、その後の時期が要注意です。無理をせず、規則正しい生活リズムを心掛け、鉄が豊富な食材を意識して摂るようにしましょう。鉄の吸収をよくするタンパク質、ビタミンC、造血を助けるビタミンB群も同時に摂ります。

瘀血(おけつ)

  • シミ・そばかすが多い
  • 唇の色が悪い
  • 肩こりがする
  • 顔色がくすんでさえない
  • 口が乾きやすい
  • おなかが張る
  • 月経痛、月経不順がある
  • 顔や手がほてることがある
  • 皮膚に細かい血管や青筋が出る
  • 不安感があり、不眠がち

血のめぐりが悪い「瘀血」の人は・・ ストレスや冷えが原因で血のめぐりが悪くなり、血液中によごれが溜まっている状態です。肩こり、頭痛、冷えのぼせ、皮下出血やあざのできやすさ、女性の場合は生理痛や生理不順などが挙げられます。

瘀血の人の養生法 血行を良くすることが大切です。軽い運動を習慣づける、体を温める食べ物を摂る、体を冷やさないことが養生になります。

水毒(すいどく)

  • むくみやすい
  • 頭痛持ちである
  • 下痢しやすい
  • めまいがすることがある
  • クーラーが苦手である
  • 胃がムカムカしがちである
  • 天気が悪いと体の調子が悪い
  • トイレが近い、あるいは遠い
  • 水分をよくとるほうである
  • 汗っかき、またはまったく汗をかかない

水の流れが悪く停滞している「水毒」の人は・・ 水とは体液のことで、涙や鼻水も含まれています。体の水はけが悪いので、むくみやすい状態です。寒い日や気圧の低い日、湿度の高い日などは、とどこおった体液でさらに冷やされ、不調が出やすくなります。

水毒の人の養生法 冷えを体内に取り入れないように、ガードが必要です。夏の冷房は要注意。生野菜、甘いもの、果物の摂りすぎも禁物です。冷たくて甘いアイスクリームやシャーベットは、体を芯から冷やします。気持ちのよい汗をかいて、水はけをよくしましょう。


東洋医学には自然界のあらゆるものは「陰」と「陽」に分けられるという考え方が存在します。食べ物の場合は体を冷やす「陰性食品」体を温める「陽性食品」に分けられます。
陰性食品は夏が旬、暑い土地が原産、色が薄い、水分を多く含む等の特徴があります。また、農薬や添加物を多く含む食品も体を冷やすとされています。一方、陽性食品は冬が旬、寒い土地が原産、色が濃い、水分が少ない等の特徴があります。
どちらにも属さず、体を冷やしも温めもしない食品を「間性食品」といいます。間性食品は主食になる食品が多いのが特徴です。人類の長い歴史の中で、体に及ぼす作用が緩やかなものを主食として選択してきたのではないかと考えられています。

冷え予防・改善には陽性食品を日々の食生活に取り入れるようにしましょう。飲み物も温かいものか常温のものを選ぶとよいでしょう。
また、陰性食品も調理方法などの工夫次第で陽性食品に近づけることができます。
例えば、生野菜は加熱したり、塩を加えて漬け物にしたり、干したりすることで体を温めるものに変化します。冷や奴に生姜や醤油をかける、豆腐を味噌汁に入れる、すいかやトマトに塩をかけて食べるのも体を冷やしすぎないための昔からの知恵なのです。体を温める陽性食品を中心に、バランスの良い食生活を心掛けることが大切です。

生活習慣からの見直しポイント

食事のポイント

①朝食をとる
ヒトの体内時計と地球の自転には1日約15分のズレがあります。このズレが蓄積されると体調不良や睡眠の質の低下の原因となってしまい、自律神経やホルモンバランスにも影響する可能性があるため、毎日体内時計をリセットする必要があります。
そこで有効なのが、朝起きたら朝日を浴び、朝食を摂ること!これで体内時計をリセットすることができます。朝食にごはんやパンなど炭水化物だけではなく肉、魚、卵、豆・豆製品などのタンパク質を摂ることで体温を上げることもできます。

②1日3食バランスよく
自律神経の乱れやホルモンバランスの乱れ、筋肉量の低下など冷えには様々な原因がありますが、この基となる体質を改善していくには、まずは1日3食バランスよく食べ、正しい食習慣を身につけることが大切です。
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③温かいものを温かいうちに
体の内側から温めるには、温かいものを食べることも大切です!
食事の時に温かい汁物やお茶をプラスしてみましょう。
これからの時期に食べる機会が多くなるお鍋は料理を温かいまま食べられるだけでなく、たくさんの食材を簡単に摂ることができ、タンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養素の補給もできるのでオススメ!

④血行促進作用のあるものを摂る
血行を促進する作用のあるものをいつのも食事に取り入れればより冷えの改善に繋がります。
〈魚介類、ツナのオイル漬け、ナッツ類など〉
血流改善効果のあるビタミンEが豊富。おやつにアーモンドを食べる、サラダにツナを混ぜるなどすれば手軽に摂ることができます。植物油などにも多いが、高カロリーなため使いすぎに注意!
〈しょうが〉
辛味成分であるジンゲロールには血行を促す効果があります。ジンゲロールの血行促進作用はしょうがに熱を加えることで発揮されるので、汁物に入れるのがオススメ!

生活のポイント

①生活に運動を取り入れる
冷え性の原因として体内で十分な熱を作ることができていないこと、血流が悪く熱を末梢まで運ぶことができないことがあげられます。体の熱の約6割は筋肉によって作られると言われているため、筋肉を鍛えれば体内で作る熱の量を増やすことに繋がります。
特に太ももやお尻、背中には大きな筋肉があるので、これらの部位を鍛える運動をすれば効率よく熱を作ることができます。また、「第二の心臓」とよばれるふくらはぎを鍛えればポンプ作用により心臓に血液を送り返すことができ、血流の改善に繋がります。
運動はただ筋肉を鍛えるだけでなく、睡眠の質を良くしたり、ストレスの発散にもなり自律神経やホルモンバランスを整えることにも繋がるので一石何鳥にもなります!ウォーキングやスクワットなどできる範囲で生活の中に運動を取り入れてみてください。

②服装を工夫する
冷えを予防する服装のポイントは「3つの首」を冷やさないものを着ること!
この「3つの首」というのは首、手首、足首のことで、皮膚が薄く動脈が近いため、冷えやすい部位です。これらの部位が冷えてしまうと全身に冷えが伝わりやすいので、ストールやネックウォーマーをする、手首、足首の覆われた服を着る、足首が隠れる長さの靴下を履くなど冷やさないように工夫しましょう。
また、厚着をしすぎると汗をかいてしまい逆に体を冷やしてしまったり、体が圧迫され血流が悪くなってしまうので注意して下さい。外は寒くても、お店などに入るとかなり暖房が効いているということも多いので、脱ぎ着しやすい服装がオススメです☆

3.冷え性改善のために

冷え性の原因は筋力の低下や生活習慣の乱れなどであることが多いです。これらの原因を取り除くためには、まず規則正しい生活を心がけましょう。また、様々な冷え性改善法をご紹介しましたが、これらを実行したからといって1日で冷え性が治るということではありません。体質を改善していくためには続けることが大切です。ご紹介した方法を全て実行したとしても続かなければ効果が発揮できないので、無理のない範囲で生活習慣を見直してみてください。

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